3月16日、17日の2日間、岩手県一ノ関市の奥玉公民館で開催された「パッチワークまつりイン奥玉」に参加するため、3月15日金曜日、5時起きで一ノ関へと向かいました。
一ノ関の駅から奥玉まで車で約40分
館長さんの車に乗せていただき、公民館を目指します
公民館は分かりにくい場所にあるとの事で、目印にピンクのノボリが立ててありました。これをたどっていくと公民館にたどり着くようになっています
震災の時の事や、パッチワークまつりの事などをお話している間にあっと言う間に公民館へ到着
こちらの建物で講習会を行います。そして、展示は体育館で行うのです。
準備の段階で、展示会場となる体育館の広さを訊ねた時、「バレーボールのコートが2面取れる広さです」というお答えをいただいた時から、私はちょっとばかりパニックになっていました

体育館の1/4程度のスペースを私達キルトパーティの作品で埋めなくてはいけない。どれだけの作品を持って行ったら満足なディスプレイが出来るのか、まったく見当がつかなかったのです
なので、とにかく、今までに無いほどのたくさんのキルトを用意しました。生徒さんからも10枚ほどお借りして、合計で30枚前後の大作キルトと、10枚前後の小さなキルト。その他に、バッグやポーチなどを通常の2倍の数を用意したのです
しかし、半日でこれだけのキルトの展示と販売ブースを私と山本の2人で出来るのだろうか・・・
深夜までかかるかも・・・
そんな心配をしていたのですが、奥玉パッチワーク学習員さん達がパワー全開でお手伝いしてくださいました
皆さん、元気いっぱい
お母さん達のパワーに圧倒されましたが、そのおかげで夕方には展示会場も販売ブースも何とか形になり、後は、斉藤の到着を待つばかりとなりました
ベッドやソファーを用意していただきましたので、その辺はお家の中をイメージして素敵に飾りつけをしないといけない・・・会社から持ち出したコーヒーカップなんぞを置いてみたり、キルトジャパンやパッチワーク通信などの雑誌の写真を思い出しながら、自分なりに飾り付けをしました
斉藤に「センスないわね・・・」と思われないようにしなくっちゃー
斉藤は午前中に授業があったため、夕方に到着の予定。ドキドキで斉藤謠子を迎えました
「あら、自分でやったの?良いじゃない、大丈夫です。」という一言で、ほっと一安心・・・
後は、明日の本番を待つばかりです。
そしていよいよ、パッチワークまつりイン奥玉の始まりです
ステージには「絆」とデザインされたキルトが飾られ、エレクトーンの演奏もあります
皆様にご挨拶をさせていただき、その後、講習会が始まりました。
今回は40名~44名のクラスが、2日間で4回、計168名の方が参加してくださいました
皆さん、とても待ち望んでいて下さったとの事で、とても熱心に講義に聞きいって下さいました。講習会は通常は1クラス4時間~5時間ほどかけて行いますが、今回は1クラス2時間という大変短い時間で完成までのプロセスをお話しなくてはいけませんので、斉藤謠子はもちろんの事、アシスタントとして一緒に教室に入る私もとても心配していたのです
ところが、今回お集まりいただいた皆さんは、とってもお上手で斉藤の説明を聞きながら、手はサクサクと作業を始めてしまうのです。なので、2時間でも十分でした
1年ほど前に、タイに行った時も手先の器用さに驚かされたのですが、今回はそれを上回るほど皆さんお上手でした。何しろ、皆さんの持っているお裁縫道具やペンケース、バッグなどは、どれをみてもプロ並みの出来栄え・・・
今度、一ノ関に行く機会があったら、もうちょっと難しい作品にしましょう
午後4時で閉場となりますので、夕飯までの間に津波の被害が大きかった気仙沼を案内してもらいました。車の中から見る気仙沼は、家の基礎を残して、ほとんど何もない状態でした。2年経っても、まだまだこんな状況です。
道の真ん中に大きな船が乗り上げています。この船は、震災のシンボルとして残したいという意見があって、この場所にそのまま置いてあるのだそうです。ですが、地元の人は「見たくもない」と・・・
どちらがいいのでしょうか、ちょっと考えさせられますね。
船の瓦礫は、いまだに処分されず、積み上げられたままです。道沿いにある、コンビニも食堂もプレハブで仮営業という感じです。震災当時は余震だ、計画停電だと、関東でもいろんな影響があったのですが、2年の歳月が流れ、平穏な生活が送れるようになるとなんとなく痛みを分かち合う気持ちが薄れていたように思います。
今回のパッチワークまつりにお越しいただいた皆様の中には、壮絶な体験をした方がたくさんいらっしゃいました。お話を聞くたびに、自分がどれだけ恵まれているのかを思い知らされます。
お金や物資ではなく、「楽しい気持ちになるきっかけづくり」みたいな事が出来たらいいなと思います。
そして、16日の夜は、パッチワーク学習員の皆様も交えて会食させていただく事になり、美味しいご馳走と皆さんの楽しいお話で大いに盛り上がりました
そして、「千厩音頭」(っておっしゃったと思いますが、酔っていたのでよく覚えていません・・・)を披露してくださいました。種を蒔く振り付けがとても可愛らしかったです

奥玉公民館の館長さんはじめ、スタッフの皆様、本当にお世話になりました
風邪気味でご心配をおかけしてしまった斉藤も復活して元気になりました。今度またお邪魔する機会がありましたら、完璧な斉藤謠子を連れて行きます!
桜も開花が始まり、だんだんと春めいて参りましたが、一ノ関の皆様、東北の皆様、風邪を引かないようにご自愛下さいね。